両親からのご挨拶

両親からのメッセージ

おうちゃんに心臓移植を

この度は、私たちの息子、旺典(おうすけ)を救うためにたくさんの方にご尽力を賜り、本当にありがとうございます。そして、貴重な時間を割いて「おうちゃんを救う会」を結成してくださった皆様に心から感謝致します。

おうすけは2015年7月23日に2810グラムで生まれました。その後は母乳もよく飲み、離乳食もよく食べて元気に成長していました。
ところが生後8か月頃から咳が止まらず風邪のような症状が続きました。何度か小児科を受診しましたがなかなか治りませんでした。
2016年5月唸るような声で朝から嘔吐、顔も青白く食欲もなかった為、普段とは違う小児の総合病院を受診しました。そこで初めて心臓が肥大し重度の心不全と診断され、その場ですぐに東大病院に搬送されることになりました。
昨日までは普通に家で過ごしていたのに、集中治療室でたくさんの点滴につながれ、人工呼吸器をつけて変わり果てたおうすけの姿に、これは夢なのか現実なのかと、ただ茫然と立ち尽くすしか出来ませんでした。

そして先生から告げられた病名は「拡張型心筋症」
この病気は完治することが難しく、薬による内科的な治療で効果がなかった場合、「心臓移植」しかないという説明でした。

集中治療室で1か月ほど治療し、なんとか一命を取りとめ、内科的治療が始まりました。この時期は、心臓の負担になるという理由でかなり厳しい水分制限をする必要があり、おうすけはいつもお腹をすかせて泣いていました。

おうちゃんに心臓移植を

しかし、9月、病院の先生から内科的治療の限界を言い渡されました。
10月末には心機能低下のため、酸素マスク装着、薬による鎮静を行いました。
弱っているおうすけには最後の手段として小児用補助人工心臓(EXCOR)を付けることを勧められ、奇跡的に国立成育医療研究センターで導入されたばかりの補助人工心臓を、考える時間もなく装着することになりました。

補助人工心臓を装着してからのおうすけはとても元気になりました。食事制限はなく、体重も着々と増えていきました。それまで横になって過ごしていただけのおうすけが、椅子に座り、ごはんを食べ、おもちゃで遊び、最近では立って歩けるようにもなりました。おうすけの笑顔が戻って本当にうれしいです。
しかし、この機械をつけているのは限界があります。補助人工心臓は血栓が出来やすく脳梗塞になるリスクや、血栓を防ぐため血液をサラサラにする薬を多く飲んでいるので、脳出血のリスクも高くなります。さらに、感染症も引き起こしやすい状態です。

私たち夫婦は迷いに迷い、まずは国内で移植待機という選択をしました。この2年間にもおうすけなりにかなり成長しました。
しかし、補助人工心臓のホースでつながれているおうすけは、日中をずっとベッドの上で過ごします。外の世界は覚えていません。たまに連れて行ってもらう廊下やお庭は、病院の先生、看護師さん、MEさん、リハビリの先生などたくさんの人数で行きます。病室しか知らないおうすけは風が吹いているだけで泣いてしまいます。外の世界のすばらしさを知らないのです

長男がおうすけと会ったのは入院してから8か月も経った時です。病院の面会は中学生以上なので、おうすけがリハビリなどで病室から出られるタイミングで、兄弟は窓越しで対面します。やっと会えた日、長男は「おうちゃんの手を触りたかったな。抱っこしたかったな。」と笑顔で言いました。長男は母とも中々会えず寂しい思いをしているのに、「おうちゃんは1番好き」と言ってくれました。そんな優しいお兄ちゃんのためにも、私たちは改めて家族一緒に過ごしたいと思うようになりました。

おうちゃんに心臓移植を

国内での小児の心臓移植は2010年に臓器移植法の改正が行われましたが、10歳未満の心臓移植は極めて少ないのが現状です。
私たちは約2年待機をしましたが、この日本の現状を目の当たりにし、迷いに迷い、海外での移植を目指す決意をしました。

そして先生方のお力添えでアメリカのコロンビア大学附属病院への受け入れが決まりました。しかし、海外での移植は、医療費が実費となることもあり、家族では到底まかないきれず、皆様のご厚意にすがるしかありません
大変身勝手なお願いであることは重々承知しておりますが、病院しかしらないおうすけにもっと外の世界を見せてあげたい。自由に歩かせてあげたい。お兄ちゃんと遊ばせてあげたい。そして何より私たちはおうすけの命をあきらめたくない。どうかおうすけに生きるチャンスをいただけませんでしょうか。皆様どうかあたたかいご支援・ご協力をお願い申し上げます。

上原 良太
上原 歩 

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